食べさせるエサの違いで幽門垂の組織形態が変化する

養殖クロマグロは、おもに冷凍のサバなど生餌で飼育される場合と配合飼料で飼育される場合がありますが、生餌と配合飼料では幽門垂の大きさが変わるという観察事例が多いことから、幽門垂の組織形態を観察してみました。

クロマグロでは無数の幽門垂が集合して1つの大きな器官を形成しており、幽門垂は木の枝が分岐していくように腸管側から先端に向かって枝分かれしていきます。幽門垂の腸管への開口部では粘液産生細胞(杯細胞)が密に存在していました。これが先端に近い枝分かれ部分になると、まばらになっていました。

この枝分かれ部分の組織形態を比較したところ、人工飼料では粘液産生細胞数は少なく、筋層の厚さも薄くなっていました。こういった違いが何を意味しているのかは、今後の研究課題です。

東海大学

生物学部 海洋生物科学科

木原 研究室

 

 

Laboratory of Animal Nutrition and Digestive Physiology

Department of Marine Biology and Sciences

School of Biological Sciences

Tokai University

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005-8601

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