臓器ツールとしての魚類培養胃の有用性

養殖魚は成長や肉質をコントロールできるところが利点です。

そしてこのコントロールは、食べさせる餌によって可能です。

たとえばクロマグロ。

成長効率の良い、高品質なマグロを育てるために餌の開発が必要ですが、何ヶ月も食べさせて成長や肉質を見る方法では時間がかかります。

そこでわれわれは、出荷時に廃棄されるフレッシュなマグロの消化管を丸ごとそのまま培養して、消化や吸収を評価する方法を作りました。

動画ではマグロの胃が培養されていて、生きています(運動します)。

この胃の中に餌を入れれば、消化率を測定できます。胃が餌のどんな成分に反応するのかも調べられます。

水中であり、体内という われわれから見えないところで起こっているマグロの消化・吸収を、実験室の机の上で短時間で確認できるのです。

これも、捨てられる内臓の有効利用の一つですね。(左の画像をクリックすると動画へジャンプします)

代表的な論文はこちら。

                                         Minoru Kihara (2015) Pepsin-like protease activity and the gastric digestion within ex vivo Pacific bluefin tuna 

                                                          Thunnus orientalis stomachs, as a gastric digestion model. Animal Feed Science and Technology 206, 87-99

 

 

               マグロの胃の消化酵素活性については こちら

東海大学

生物学部 海洋生物科学科

木原 研究室

 

 

Laboratory of Animal Nutrition and Digestive Physiology

Department of Marine Biology and Sciences

School of Biological Sciences

Tokai University

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